Topぺージ他作品集旧作品物語 -目次-第一章2葉 p12345678━9━1011━━次葉へ
 「目をつぶっていても大丈夫。」
 ツキウサギは脇に生えている長い草をむしり取ると、目隠しをするように縛り、きびすを返して一気に飛び出した。そしてそのまま、巨人の井戸のへりから大地に向かって斜めに張り出している、太いロープの上を駆け上がって行く。
 アルビノカワウソが期待するような眼でツキウサギの方を見た。
 「闇雲ウサギがどこいくの〜♪ …あいつほんとに見えてないのか?落ちたら怪我するぞー。」
 何の迷いもなく井戸の縁まで駆け登ったツキウサギは、おおきくジャンプし、風に吹かれた綿毛のように巨人の井戸の中へ落ちた。
 「あ〜っ…!」みんなが息を詰まらせた。
 巨人の井戸の上を回っていた数匹のコウモリたちは、別に何も見なかったよ、といった様子で変わりもなく飛び続けている。
ツキウサギ 目隠し
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